昨日「象牙の芯持ちは高い割に品質が悪い」って書きましたが、その第二弾が象牙の「横目」です
この「横目」ってヤツ、何かと言うと、上の画像のように、牙の長い方向を縦とすると「横」の方向で切り抜いてはんこにするヤツです。
ほとんどの象牙は「縦」の形で作るんで、「横」で切り取ったはんこは貴重。それゆえに高いとされてます。
…ん? ちょっと待てよ?
全部横の方向に切り取ったら別に貴重ではなくなるはず、何でそうせえへんの?
と思った貴方は鋭い!! 実は横の目ではんこを作ると、縦の目よりはるかに脆くなってしまうんです。
紙でも縦と横で「ビリッ」と破ると、きれいに破れる方向と上手く破れない方向がありますよね。それと一緒なんですわ。
そんなわけで、前回書いた象牙の芯持ちと同様、職人は大抵「彫れって言われたら彫るけど、高いし品質悪いんで自分からは勧めない」っていう方針なんですわ。店の方針が職人系かそうでないかを見極める一つの指標になるかもしれませんね。