はんこの「手彫り」に基準が無い理由

「なんで業界で『手彫り』の基準を決めへんねや!」…とお怒りの気持ちは分かるんですが 理由があるんです はんこの「手彫り」は「機械不使用」ではないっていうのを知って、上のようにお怒りになってるかもしれない貴方へ。

 なんで「手彫り=機械不使用」って基準にしないのかといえば、はんこ職人のほとんどが彫刻機を使ってるからですわ。

 「そんなん業界の自分勝手な都合に過ぎひんやん!」ってお思いですよね? でもちょっと待ってくださいな。

 何で、ほとんどの職人が機械を使ってるんか? それは機械を使ったほうが効率がエエってのもあるんですが、一番大きい理由は「機械を使ってもモノは悪くならない」からです。先日「機械を全く使わない職人はホント少ない」って書きましたが、あれは機械を使うのが苦手な人ばかりで、機械を使うのが苦にならない職人は、腕が良くても機械を導入するのが普通なんですわ。

 それともう一つ。
職人は「良いはんこと悪いはんこ」の区別が簡単につけられます
職人に言わせれば、手彫りか機械かっていう「過程」よりも、彫った結果出来上がった「結果」の方が重要って事ですわ。

 そんなわけで、機械云々については業界で明確な基準がついてないんですが、「ほな、どないしたらエエねん!」ってなりますよね。
 すいません、明日の内容をご期待下さい!