実印の登録基準が、銀行印より厳しい理由

はんこを使う「相手」のクイズ わかります? 昨日は、銀行印に出来る基準が総じて実印のそれよりも緩いって話をしましたが、今回は「ほな、何で緩いんや? 何で実印の方が登録が厳しいんやろ?」って話をします。
  
 この理由は、実印と銀行印の根本的な違いからきてます。
 「違いって言うても、役所で登録するんが『実印』。銀行に登録するんが『銀行印』やろ?」って思いますよね? それは確かにそうなんですが、根本的な違いが他にもあるんですわ。

 それは何か? と言うと、実印は登録する場所と使う相手が異なるって事。印鑑登録は役所で行うけど、役所に対して使うモンではないって事ですわ。

 役所は、あくまで日本国内での契約を円満にサポートするために印鑑の登録をしてるんです。実際に実印を使う相手は契約相手で、役所とは全く別の人(上の画像でいうと「実印」を使う相手は「その他」ですな)。
 それやのに「名前と関係ない文字でもいい」みたいな基準にすると、色んなトコから「何でそんなややこしい事するん??」と文句を言われるわけです。だから、極力無難に、極力無難な基準を採用してます。

 その一方で、銀行印はその銀行本体と相手の個人や法人との間だけの取り決めごとに使うもの。横から口を挟まれることが無いんで、実印に比べると基準が緩いんですわ。