はんこの文字が「変」って思う人に共通する、大きな誤解

「賀正」って字やけど これ見て何か気づきました? 11月も中旬。年賀状シーズンってことで、こんな字を出してみました。

 さて、上の画像の「賀正」の文字。何か気づきましたか? 良く見ると「正」の字の書き順が違うんですよねこのページにある「正」の字の書き順をみると、違うのが分かると思います。

 これに気づいた貴方。もし、「これ間違ってるやん!」って思ったんやったら、それこそが、タイトルにある共通した「大きな誤解」なんですわ。機会が合ったら色んな年賀状を見てください「正」の字がこの書き順になってるやつ。結構あるんでっせ。

 学校で習った文字ってのは、絶対やない

 絶対やと勘違いしてる人がホント多いと思います。確かに学校では、一般的な文字についてちゃんと書ける様に厳しく指導されます。でも。それと異なる字が許されない存在かというと、そうではないんですわ。

 申請書などの書類を書くとき、用紙の端っこや記入見本に「楷書(かいしょ)で丁寧に書いてください」って書いてるのを見たこと無いですか?実はこの「楷書」ってのが、学校で習った字という意味になるんですわな。要は、学校で習ったのは「楷書」と言う字の常識なんであって、日本の全ての文字の常識ではないって事です。
 「楷書で書いてください」って注釈が入ってるのも、学校で習った字(=楷書)だけが文字の全てではないって事の証拠ともいえます。画像の「賀正」の字も楷書ではないんで、書き順が普通と違っても間違いや無いんです。大体「楷書」って言う字一つとっても、硬筆(鉛筆やボールペン)と毛筆でも書き方が違いますしねぇ。

 はんこの文字って、確かに学校で習う文字とはえらい違いがありますけど、でも「普通と違う字」ってのは意外と色々あるんやでってのは、覚えておいていただけると嬉しいです!