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印鑑登録出来るはんこ。出来ないはんこ[前編]

印鑑登録ができるはんこって、役所に代ってビミョーに違います
※2012年11月22日 一部情報に誤りがあったので、訂正させていただきました。すいません!!

 昨日ははんこの「文字のルール」について話しましたが、実印として印鑑登録できるためのルールは文字だけに限りません。その辺について今日はちょっと話してみたいと思います。

 まず大前提なんですが、印鑑登録できる出来ないの「基準」ってヤツは統一されてません。各地方自治体で決められてるんで、以下の内容は貴方が住んでいる自治体の基準とは少なからず違うんですわ。ほやから、参考にするんは良いんですが、正確な情報は役所に問い合わせてくださいね。


■大きさ

 大きさって言うても、はんこ本体やなくて印影(印面)大きさの事。当店のある大阪府茨木市では「8mm四方の正方形からはみ出る大きさで、25mm四方の正方形からはみ出さない大きさ」ってなってます。自治体によって多少大きさの基準の違いはあるでしょうが、大抵は直径1ミリ直径1センチの認印サイズから、2センチぐらいの角印まで登録可能ってことですわな。


■文字

 結論から言えば、自分のご氏名がフルネームで入ってたら、絶対大丈夫です。
 大抵の自治体は、
 ・苗字もしくは名前が入っている事
 ・名前と無関係の文字が入ってない事(職業や肩書など)
 ってなってます。ただ、一部の自治体ではフルネームで無いと印鑑登録できないってところがあるらしいので、注意が必要です。
 それと、例外として「(名前)之印」「(名前)ノ章」などの表現は慣例として認められることが多いみたいです。

 なお、文字の種類は原則として問いません。別にはんこらしい文字でなくても、判別できれば登録できます。また、お名前に旧字体などの、常用漢字とは異なる字が入っている方は、常用漢字に代える事は可能なようですね。

 ちなみに、大阪府茨木市では「名前と苗字の一部を組み合わせたもの」が印鑑登録できるとあります。僕の場合は苗字が「野田」、名前が「将弘」なんで、「野将」ってはんこが印鑑登録できるという事。まあでもこれはNGの自治体が多そうなんで、引越しのことを考えるとお勧めできませんね…。


■その他

 模様の入ったはんこってのは印鑑登録できない場合が多いようです(出来る自治体もあります)
 あとは、以下のはんこは一般的にNGですね
 ・ゴムなど変形しやすい素材で出来たもの
 ・印影が鮮明でない物
 ・その他、登録を受ける印鑑として適切でないもの

 最後の項目は「なんかあった時にどうとでも対処できるように…」って感じで付け足したって感じですね…

 まあ実はこの最後の項目が、微妙にややこしかったりします。それについては明日お話しますわ!

印鑑登録出来るはんこ。出来ないはんこ[後編]

印鑑登録の基準に合致? さてこのはんこ、ほんまに印鑑登録できるんかいな? 印鑑登録の基準ってのは、前編でほとんど紹介したんですが、それで完璧って訳や無いでってのをちょっと言いたかったんで、後編として書かせてもらいますわ。

 前編でも言うたんですが、印鑑登録出来ないはんことして「その他、登録を受ける印鑑として適切でないもの」って項目があったりします。これはすなわち、「いざとなったらNGにする場合もあるよ」って事ですわな。

 その一番最たる例が「既成認印」
 役所の基準で「既製品はダメ」って書いてあったら別ですが、そうでない場合、大丈夫と思って既成認印を印鑑登録しようとしたところ、「ダメ!」といわれる場合があります

 で、厄介なんが、その「OKかNGか」の判断が、役所の担当の方で色々変わる場合があるらしいんですわ。まあ「印鑑登録として適当でないもの」かどうかは、その担当の人が決める事やからね。

 なんで、そういった細かいところは「誰かがOKだったって言ってたから、今回もOKだろう」と言うわけには行かないんで注意しといてくださいな。

「印鑑登録制度」の弊害

「印鑑登録制度」にはメチャお世話になりましたが、弊害もあると思うんです印鑑登録に既成認印の使用は許せない? 別にいーじゃん」って話を先日したんですが、僕はそう思ってる理由には、現在の既成認印の製作システムが意外と優れているって言うこと以外に、もう一つあります。

それは、「印鑑登録制度」に弊害があると思ってることと関連してるんです。
どうも同業のはんこ屋さんは

  • 既成認印を実印にするなんてとんでもない!
  • 印鑑登録制度は守らないとダメだ!

ってな感じで、第三者からすれば自分の利権を守りたいだけにしか見えない主張をしとります。

あ、いや、はんこ制度は前にもいったとおり利便性はあるし、僕自身「この世に不要なモノ」やとは一切思ってません。そして何より、印鑑登録制度によってはんこ業界の需要が大きくなり、職人である父は飯が食えるようになったんで、それは感謝しとります

ほやけど、その「印鑑登録制度」で、日本人にはんこの使用を強制したせいで、「嫌でも買わないといけないモノ」になって、価格破壊・はんこの価値の低下が起きてるんやと思ってます。

正直、はんこを「安い方が良い」「既成認印で済ませたい」って思う消費者が出てくるんは、印鑑登録制度によるはんこの強制のために生まれた自業自得ですわ。で、これに対して何とか創意工夫を…って言うなら分かるんですが、制度をキツクして守ってもらうって発想は筋違いやと思うんです。

 むしろ僕は、実印を年収1000万以上の人しか使えないっていう風に変えてしもうたらどうかな… と思ってます。 そないしたらはんこが「成功者のステータス」になって価値が上がるんで。
 需要は格段に減りますが、その需要低下で、機械で彫刻する必要が無くなって、手彫り中心になったら偽造問題もなくなり、ちゃんとした手彫り職人に適正な報酬が渡るようになる、と思うんやけどねぇ…

現在の印鑑登録制度って、意外と効率的なんやで

効率的って思う理由は、この機械にあります 多くのはんこ屋がもってますねん えっとですね、前回「印鑑登録に既成認印の使用を禁止せんでもエエやん」って内容を書きました。そう思う理由の一つに、上にあるはんこ彫刻機があります。
 こいつの名前は「BanBan(バンバン)」。文字コードを入力するだけで、センターから印影データが送信されて、自動的に認印を彫ってくれる機械ですわ。
 で、この機械、印影は職人に言わせればメチャメチャ下手な字で、それが嫌なはんこ屋は置いてません。でも、月数千円のリース費用と、ちょっとした通信費だけで使える上に、10分ではんこが彫れるっていう特徴があります。彫れない文字は少ない(これまで2文字程度しかありませんでした)し、珍しい苗字の認印を簡単に彫れるんで、かなりのはんこ屋で置かれてるんですわ

 で、一番言いたいことなんですが、これ。
彫刻機「BanBan」で彫った日本の認印
 「稙田」っていう二つの認印。二つともこの機械で彫ったんですが、白丸のところを見てください。微妙ですが違うでしょ?
 実はこの機械、毎回、ほんの少しだけデザインを変えて彫るようになってるんです(連続で彫った場合は前のデータが残ってるんで同じ印影になりますけどね)

 なんで、こんな安い機械で彫った、こんな安いはんこでも「唯一無二」のはんこになり易いんですよ。
 はっきり言って字は汚いし、安いはんこだから仕上げもしてないので縁も欠けやすい(理由はこちら)。実印に相応しいはんことは絶対言えないんですが、それでも唯一無二で印鑑登録できたら最低限の用は足せます(あまりにも安っぽいんで契約相手に白い目で見られると思いますが…)

 重要な契約を、たった数百円のはんこを買うだけで安全に契約できるのって、ほんま凄いと思うんですよ。ほやから、今の印鑑登録制度は、デフレまっさなかの世の中の消費者にとっても悪くは無いって思うてるんです。

 あ。何度も言いますけど、こんな安いはんこでの印鑑登録、禁止にしなくてもいいとは思ってますが他人には絶対勧めません。縁が欠けやすいし、安いはんこはありがたみが無いんで、次に使うときまでに紛失しやすくなります。何より、自分の「証」としてみすぼらし過ぎますからね。

既成認印の印鑑登録は是か非か

既成認印を実印にしたらアカンって言うけど、別にええんとちやうの? 前回、印鑑登録の基準について「既成認印は正式NGと言う表記は無くても、担当者によっては登録できない」って事を書きました。
 で、そういうことを書くと、同業のはんこ屋さんが、「そもそも既成の認印で印鑑登録できるのがオカシイんや!!」って怒って言うたりするんです。

 でも、実は僕は正直言うて「別にエエんちゃう?」と思うてます。だって、大切な自分の「証」を、量産品で登録するのは自分で判断したんですからね。
 やっすい認印を重要な契約書に捺して、「みすぼらしいなぁ」って思われたり、ちょっとした衝撃で欠けてしまったり、安物だからと直ぐに紛失して困ったりするのも、自己責任やないですか
 「俺は非難されようが後ろ指差されようが、安い認印を実印代わりにするんや!」っていう覚悟を持ってるんやったら、どうぞ好きにして下さい… って思ってるんですわ。

 ってなわけで、自己責任(というか、リスクを承知)で安いはんこを大事なはんことして使うのは、個人的には別にかまわんと言うか、禁止までする必要はないって思ってるし、強制させるのは筋違いやと思ってます。
 ま、そう考える理由は他にもあって、これは明日書こうと思います。